南松浦郡
南松浦郡(みなみまつうらぐん)は、長崎県の郡。
長崎県内では所在・管轄する地域を示す郡名の略称として南松(なんしょう)とも呼ばれる。
人口18,378人、面積213.99km²、人口密度85.9人/km²。(2019年1月1日、推計人口)
以下の1町を含む。
新上五島町(しんかみごとうちょう)
目次
1 郡域
2 歴史
2.1 郡発足までの沿革
2.2 郡発足以降の沿革
2.3 変遷表
3 脚注
4 参考文献
5 関連項目
郡域
1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町に五島市を加えた区域にあたる。
歴史
郡発足までの沿革
- 「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での、松浦郡のうち後の本郡域の支配は以下の通り。下記のほか平戸藩領として「下五島」が記載されているが、詳細不明。(18村)
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 旗本領(五島氏) | 5村 | 富江村、魚目村、青方村、北椛島村[1]、南椛島村[1] |
藩領 | 肥前福江藩 | 13村 | 福江村、崎山村、大浜村、本山村、岐宿村、三井楽村、玉之浦村、久賀島村、奈留島村、日島村、若松村、奈良尾村、有川村 |
慶應4年(1868年) - 旗本領が福江藩領となる。- 明治4年
7月14日(1871年8月29日) - 廃藩置県により福江県の管轄となる。
11月14日(1871年12月25日) - 第1次府県統合により長崎県の管轄となる。
- 明治初年 - 北椛島村・南椛島村が合併して樺島村となる。(17村)
郡発足以降の沿革
- 明治11年(1878年)10月28日 - 郡区町村編制法の長崎県での施行により、松浦郡のうち福江村ほか17村の区域に行政区画としての南松浦郡が発足。郡役所が福江村に設置。
- 明治18年(1885年)(19村)
- 福江村の一部(平蔵郷・奥浦郷・戸岐郷)が分立して奥浦村となる。
- 若松村の一部(道土井郷・飯ノ瀬戸郷・続浜ノ浦郷・三日浦郷・今里郷)が分立して浜ノ浦村となる。
- 明治19年(1886年) - 魚目村の一部(小串郷・立串郷・津和崎郷)および青方村の一部(曽根郷)が分立して北魚目村となる。(20村)
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の各村が発足。(20村)
福江村、奥浦村、崎山村、本山村、大浜村、富江村、玉之浦村、三井楽村、岐宿村、久賀島村、奈留島村、樺島村(現・五島市)
日島村、若松村、浜ノ浦村、青方村、魚目村、北魚目村、有川村、奈良尾村(現・新上五島町)
- 明治30年(1897年)4月1日 - 郡制を施行。
大正8年(1919年)10月1日 - 福江村が町制施行して福江町となる。(1町19村)- 大正11年(1922年)9月1日 - 富江村が町制施行して富江町となる。(2町18村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
昭和7年(1932年)10月17日 - 有川村が町制施行して有川町となる。(3町17村)- 昭和8年(1933年)11月3日 - 玉之浦村が町制施行して玉之浦町となる。(4町16村)
- 昭和15年(1940年)11月3日 - 三井楽村が町制施行して三井楽町となる。(5町15村)
- 昭和16年(1941年)(7町13村)
- 4月1日 - 青方村が町制施行して青方町となる。
4月3日 - 岐宿村が町制施行して岐宿町となる。
- 昭和18年(1943年)12月8日 - 奈良尾村が町制施行して奈良尾町となる。(8町12村)
- 昭和29年(1954年)4月1日 - 福江町・奥浦村・崎山村・本山村・大浜村が合併して福江市が発足し、郡より離脱。(7町8村)
- 昭和31年(1956年)6月1日 - 青方町・浜ノ浦村が合併して上五島町が発足。(7町7村)
9月25日 - 若松村・日島村が合併して若松町が発足。(8町5村)
9月30日 - 魚目村・北魚目村が合併して新魚目町が発足。(9町3村)
- 昭和32年(1957年)
3月31日 - 樺島村が福江市に編入。(9町2村)
11月1日 - 久賀島村が福江市に編入。(9町1村)- 11月3日 - 奈留島村が町制施行・改称して奈留町となる。(10町)
平成16年(2004年)8月1日(1町)
- 富江町・玉之浦町・三井楽町・岐宿町・奈留町が福江市と合併して五島市が発足し、郡より離脱。
- 若松町・上五島町・新魚目町・有川町・奈良尾町が合併して新上五島町が発足。
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和34年 | 昭和35年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|---|
福江村 | 福江村 | 大正8年10月1日 町制 福江町 | 昭和29年4月1日 福江市 | 福江市 | 平成16年8月1日 五島市 | 五島市 |
奥浦村 | 奥浦村 | 奥浦村 | ||||
崎山村 | 崎山村 | 崎山村 | ||||
本山村 | 本山村 | 本山村 | ||||
大浜村 | 大浜村 | 大浜村 | ||||
樺島村 | 樺島村 | 樺島村 | 昭和32年3月31日 福江市に編入 | |||
久賀島村 | 久賀島村 | 久賀島村 | 昭和32年11月1日 福江市に編入 | |||
富江村 | 富江村 | 大正11年9月1日 町制 | 富江町 | 富江町 | ||
玉之浦村 | 玉之浦村 | 昭和8年11月3日 町制 | 玉之浦町 | 玉之浦町 | ||
三井楽村 | 三井楽村 | 昭和15年11月3日 町制 | 三井楽町 | 三井楽町 | ||
岐宿村 | 岐宿村 | 昭和16年4月3日 町制 | 岐宿町 | 岐宿町 | ||
奈留島村 | 奈留島村 | 奈留島村 | 昭和32年11月3日 町制改称 奈留町 | 奈留町 | ||
若松村 | 若松村 | 若松村 | 昭和31年9月25日 若松町 | 若松町 | 平成16年8月1日 新上五島町 | 新上五島町 |
日島村 | 日島村 | 日島村 | ||||
青方村 | 青方村 | 昭和16年4月1日 町制 青方町 | 昭和31年6月1日 上五島町 | 上五島町 | ||
浜ノ浦村 | 浜ノ浦村 | 浜ノ浦村 | ||||
魚目村 | 魚目村 | 魚目村 | 昭和31年9月30日 新魚目町 | 新魚目町 | ||
北魚目村 | 北魚目村 | 北魚目村 | ||||
有川村 | 有川村 | 昭和9年10月17日 町制 | 有川町 | 有川町 | ||
奈良尾村 | 奈良尾村 | 昭和18年12月8日 町制 | 奈良尾町 | 奈良尾町 |
脚注
- ^ ab記載なし。
参考文献
角川日本地名大辞典 42 長崎県- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
- 北松浦郡
- 東松浦郡
- 西松浦郡
郷 - 市町村下の行政区画である字(あざ)の単位の一種。旧福江藩領、及び旧大村藩領に属した地域で用いられる。
先代: 松浦郡 | 行政区の変遷 1878年 - | 次代: (現存) |
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