大林組
本社が入居する東京品川インターシティ | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 東証1部 1802 大証1部(廃止) 1802 福証 1802 |
略称 | 大林 |
本店所在地 | 日本 〒108-6101 東京都港区港南二丁目15番2号 (品川インターシティB棟) |
設立 | 1936年(昭和11年)5月7日 |
業種 | 建設業 |
法人番号 | 7010401088742 |
事業内容 | 建築・土木・海洋・不動産・コンサルティング |
代表者 | 大林剛郎(代表取締役会長) 蓮輪 賢治(代表取締役社長) |
資本金 | 577億52百万円 (2015年3月31日現在) |
発行済株式総数 | 7億2,150万9,646株[1] |
売上高 | 連結:1兆7,739億8,100万円 単独:1兆2,598億6300万円 (2015年3月期) |
営業利益 | 連結:483億8,800万円 単独:189億5,800万円 (2015年3月期) |
純利益 | 連結:286億9,500万円 単独:129億2,400万円 (2015年3月期) |
純資産 | 連結:5,494億8,300万円 単体:4,249億200万円 (2015年3月期) |
総資産 | 連結:1兆9,961億9,300万円 単体:1兆5,018億2,900万円 (2015年3月期) |
従業員数 | 連結:1万3,432人 単体:8,369人 (2015年3月31日現在) |
会計監査人 | 新日本有限責任監査法人 |
主要株主 | 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 8.55% 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.46% 日本生命保険 2.90% 大林剛郎 2.34% (2016年3月31日現在)[2] |
主要子会社 | 大林道路 |
外部リンク | http://www.obayashi.co.jp/ |
特記事項:建設業者許可番号:国土交通大臣許可(特)第3000号 |
株式会社大林組(おおばやしぐみ)は、1892年(明治25年)創業の大手総合建設会社。
目次
1 概要
2 沿革
3 事業所
4 歴代社長
5 主な施工物件
6 自社の宅地開発
7 関連会社
8 提供番組
8.1 過去の提供番組
9 不祥事・事件・事故
9.1 リニア中央新幹線の工事入札を巡る問題
9.2 反社会勢力への姿勢
10 脚注・出典
11 関連項目
12 外部リンク
概要
鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店とともにスーパーゼネコン5社の一つ。
創業以来永らく、竹中工務店、奥村組、錢高組、鴻池組と並び大阪に拠点を置いていたが、2010年(平成22年)、登記上本店を東京に移転した。
平成25年、大阪本店を大阪市北区に移転。
みどり会・三水会とその後身社長会である水曜会の会員企業であり三和グループに属している[3][4]と同時に大輪会の会員企業である[5]。
同社のコーポレートメッセージは「時をつくる こころで創る」である。
沿革
1892年(明治25年) - 阿部製紙所の工場建設を受注し、大林芳五郎が大阪(西区靱南通(現・西区西本町2丁目))で土木建築請負業・大林店を創業(1月25日)。
1904年(明治37年) - 店名を大林組と定める。東京事務所を設置。
1905年(明治38年) - 本店を大阪(東区北浜(現・中央区北浜2丁目))に移転。
1906年(明治39年) - 東京事務所を東京支店に昇格。
1909年(明治42年) - 合資会社大林組を設立。
1916年(大正 5年) - 店主・大林芳五郎が死去。大林義雄が社務を継承。
- この頃、大阪電気軌道(近畿日本鉄道の母体会社)による生駒トンネル開削工事費用の未支払いが原因で、経営危機に陥る。実業家の片岡直輝の元で、大阪電気軌道とともに支援がなされて再建。
1918年(大正 7年) - 株式会社大林組を創立。
1919年(大正 8年) - 株式会社大林組に合資会社大林組を合併。本店を大阪(東区京橋(現・中央区北浜東6丁目))に移転。
1924年(大正13年) - 甲子園大運動場(現・阪神甲子園球場)竣工。
1926年(大正15年) - 本店ビル竣工。
1931年(昭和 6年) - 大阪城天守閣竣工。
1936年(昭和11年) - 株式会社第二大林組を設立。
1937年(昭和12年) - 株式会社第二大林組、株式会社大林組を吸収合併し、商号を株式会社大林組に変更。
1949年(昭和24年) - 建設業法による第1回登録(建設大臣)完了。
1961年(昭和36年) - 東京大林ビル竣工。東京支店を移転。
1970年(昭和45年) - 日本万国博覧会開催、お祭り広場など主要施設を手がける。東京支店を廃し、東京本社を設置。本社機能を移転。登記上本店(本店)を大阪に置く。
1973年(昭和48年) - 大阪初の超高層ビル、大阪大林ビル竣工。本店を移転。
- このビルには国内において希少な存在である、パンタグラフ構造による可動機構を備えるダブルデッキエレベータが設置されている。
1978年(昭和53年) - 広報誌『季刊大林』を創刊。
1992年(平成 4年) - 創業100周年。
1999年(平成11年) - 東京本社を品川インターシティに移転。
2010年(平成22年) - 本店を東京へ移転し、本店を大阪本店に、東京本社を本社にそれぞれ改称。同時に東京本店を設置。
2012年(平成24年) - 東京スカイツリー竣工。
2013年(平成25年) - 大阪本店を、大阪市北区中之島3丁目6番32号 ダイビル本館に移転。
2017年(平成29年) - 東京証券取引所一部上場であった大林道路株式会社を完全子会社化。
事業所
- 支店 - 札幌、東北(仙台)、横浜、名古屋、北陸(新潟)、神戸、広島、四国(高松)、九州(福岡)、海外
- 営業所 - 全国64か所
- 海外拠点 - ロンドン、サンフランシスコ、ホノルル、北京、大連、上海、台北、マニラ、ジャカルタ、ハノイ、ホーチミン、プノンペン、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、イスタンブール
歴代社長
※「大林店」時代を含む
- 大林芳五郎(1892年 - 1916年)
- 大林義雄(1916年 - 1943年)
大林芳郎(1943年 - 1989年)
津室隆夫(1989年 - 1997年)- 向笠愼二(1997年 - 2005年)
- 脇村典夫(2005年 - 2007年)
- 白石達 (2007年 - 2018年)
- 蓮輪賢治(2018年 - )
主な施工物件
赤坂インターシティAIR(東京都港区)- 明石海峡大橋
イオンレイクタウン(埼玉県越谷市)
イオン新潟青山ショッピングセンター(新潟市西区)
イオンモール幕張新都心(千葉県千葉市)
イオンモール和歌山(和歌山県和歌山市)
生駒トンネル・新生駒トンネル(大阪府東大阪市と奈良県生駒市、東大阪線生駒トンネルは旧生駒トンネル再利用部を含む中工区のみ)
梅田阪急ビル(新ビル)(大阪市北区)
梅田スカイビル(大阪市北区)
エクシブ鳥羽(三重県鳥羽市、本館は清水建設とのJV、アネックスは単独[6])
大阪駅改良・新北ビル開発(大阪市北区、JV代表)
大阪市庁舎(大阪市北区)
大阪城(復興天守)(大阪市中央区)
大阪証券取引所(大阪市中央区北浜、JV代表)
大阪ドーム(大阪市西区、JV代表)
大阪府咲洲庁舎(旧:大阪ワールドトレードセンタービルディング)(大阪市住之江区、JV代表)
表参道ヒルズ(東京都渋谷区)
桂離宮(修復工事、京都市西京区)
関西国際空港(大阪府泉佐野市)- カンボジア日本橋(カンボジア)
キャナルシティ博多(福岡市博多区)
京都駅ビル(京都市下京区、JV代表)
熊本城(復興天守)(熊本市中央区)
グランフロント大阪(大阪市北区)
神戸空港造成工事(神戸市中央区)- コロラドリバー橋(フーバーダムバイパス)(アメリカ合衆国アリゾナ州・ネバダ州)
品川インターシティ(東京都港区)
商船三井ビルディング(神戸市中央区)
センチュリータワー(東京都文京区)
新宿タカシマヤ・タイムズスクエア(東京都渋谷区、JV代表)
台湾高速鉄道(台湾)
TBS赤坂五丁目再開発(東京都港区、JV代表)
東京駅丸の内駅舎(東京都千代田区、赤レンガ駅舎)
東京スカイツリー(東京都墨田区)- 東京都アクアライン
ドバイメトロ(アラブ首長国連邦ドバイ)
虎ノ門ヒルズ(東京都港区)
なんばパークス(大阪市浪速区、町づくりデザイン/商業棟の施工JV代表)
バスタ新宿(東京都渋谷区、JV代表)
阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)
ホテルエンパイア(横浜市戸塚区)
丸の内ビルディング(東京都千代田区、JV代表)
牟礼ヶ岡ウインドファーム土木造成工事(鹿児島県鹿児島市)
六本木ヒルズ森タワー(東京都港区、鹿島とのJV)
御崎公園球技場(神戸市兵庫区)
三重県庁舎(三重県津市)
ミズノ大阪本社(大阪市住之江区)
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)
六花の森(北海道中札内村)
ららぽーと甲子園(兵庫県西宮市)
自社の宅地開発
- 佐倉そめい野(染井野)
- 浜甲子園健康住宅地開発(一部)
- 川西けやき坂(鷹尾山けやき坂)
恵み野開発(恵庭市や鹿島建設他と)- 伊豆三井大林分譲地(三井不動産と)
- 宇都宮市豊郷台住宅地
- 藤枝清里
関連会社
- 建設事業
- 大林道路
- 内外テクノス
- オーク設備工業
- 大林ファシリティーズ
- 相馬環境サービス
- 洋林建設
- 不動産・開発事業
大林新星和不動産 - 旧大林不動産と旧新星和不動産を合併させて新設した子会社。2014年10月1日設立。
- 公益法人
公益財団法人大林財団 - 都市に関する学術研究に対する助成などを実施。1998年9月22日設立。
- その他
- ルポンドシエル
- オーク情報システム
- かつての子会社
- ハイアットリージェンシー大阪
提供番組
- レギュラーでの提供番組はないが、30秒ではTOTOジャパンクラシック(2001年 - 2006年、2009年 - )や全国高校ラグビー大会準決勝・決勝(2000年代以降・2013年は準筆頭の60秒提供)など(TBS系列、主に毎日放送制作)のテレビ番組に提供している。
過去の提供番組
新世界紀行 - TBS系列・日本生命1社提供番組で、大株主に日生であるためかカウキャッチャーを務めた。
報道特集 - TBS系列。
音舞台(毎日放送制作・TBS系列、2011年度より2015年度まで)
ママの遺伝子 - TBS系列金曜ドラマのスポンサー・コカ・コーラ(現在は撤退)のつなぎとして、一時期筆頭スポンサーを務めていた。
年末時代劇スペシャル - 日本テレビ系列で放映された時代劇で、同業の大成建設もスポンサーを務めていた。
毎日甲子園ボウル(毎日放送制作・TBS系列、1993年 - 1999年・2002年)
江森陽弘ニュースマガジン - TBSラジオほか全国ネット
不祥事・事件・事故
1913年 1月26日 - 生駒トンネル 内部で大落盤事故が発生。労働者150人前後が閉じこめられ、20人(西教寺過去帳による)が犠牲になった。
2006年(平成18年)5月11日 - 防衛施設庁談合事件にからむ不正入札に関して、国土交通省から30日間の営業停止命令を受けた。同事件に関係する営業停止命令はゼネコン大手など8社に及んだ。
2006年(平成18年)8月14日 - 下請先である三国屋建設株式会社がクレーン船のアームを高圧線に接触させ、首都圏大規模停電を招いたことにより、千葉県浦安市により半年間の指名停止処分が下された。
2006年(平成18年)10月18日 - 同社が大阪国税局の税務調査によって、約11億円の申告漏れを指摘されたことが判明。国税局は約3億5000万円を追徴課税した。
2007年(平成19年)5月 - 大阪府枚方市が2005年(平成17年)11月に発注した清掃工場建設工事に絡み、競売入札妨害(談合)容疑により、顧問と社員2名が逮捕された。これを受けて脇村典夫社長を含む一部の役員が辞任している。
2008年(平成20年)2月 - 同社が島根県浜田市に建設中の民間刑務所で、地下共同溝に設置する柱のうちの70本について、鉄筋の配置ミスがあり、柱を解体した上で工事をやり直すことが判明した。
2019年(平成31年)2月 - 男性社員が就職活動のOB訪問で知り合った女子大学生を自宅に連れ込み、わいせつな行為をしたとして、強制わいせつの疑いで警視庁三田署に逮捕される事件が発生した[7]が、翌月東京地検はこの男性社員を不起訴処分とした。不起訴とした理由は明らかにしていない[8]。また、これとは別に女性新入社員が就職活動時に50代幹部社員と性的関係を結ばされていた件で、被害者は3月5日に人事部長と人事課長からヒアリングを受けたが、「普通の男女関係ではないのか」など被害者に非があるような詰問を受けたことを週刊文春が報道し、3月14日に被害者が録音した音声が公開された。
リニア中央新幹線の工事入札を巡る問題
リニア中央新幹線の建設工事の入札に於いて不正が行われたとして、工事を請け負っているゼネコン4社の1つである同社が、2017年12月に東京地方検察庁から偽計業務妨害容疑で捜索を受けていたことが明らかになり[9]、談合を認めた。2018年3月1日付で白石達社長が辞任、土木担当の土屋幸三郎副社長が同年1月23日に辞任。なお他の3社は清水建設が1月22日までに談合を認め、鹿島建設と大成建設は否定し続けた。その結果として、法人としての大林組は起訴されたが、鹿島と大成の幹部は逮捕・起訴されたのに対し土屋元副社長ら大林・清水の幹部は不起訴(起訴猶予)となった[10]。
10月22日、東京地方裁判所は独占禁止法違反罪で大林組に罰金2億円、清水建設に同1億8千万円を言い渡した[11]。2019年1月18日大林組と清水建設は、有罪判決が出たことを踏まえ、国土交通省関東地方整備局から2月2日から6月11日の120日間営業停止処分を受けたとそれぞれ発表した。対象は、全国の新たな民間の土木工事となる[12]。
反社会勢力への姿勢
2000年代、福岡県北九州市一帯では、暴力団が建設業界に対し工事費の1%-3%を上納金(みかじめ料)を収めるよう要求していた時期があった[13]。大林組が受注した小倉北区のホームセンター建設現場にも金銭の要求があり、大林組側は不当要求を拒否して暴力団排除の姿勢を示したが、後に下請け会社の社長が襲撃を受けて死亡する事件も発生した[14]。
脚注・出典
^ “株式の状況”. 株式会社大林組. 2016年2月20日閲覧。
^ “大林組[1802 - 業績・経営状態]”. Ullet. 2016年2月20日閲覧。
^ メンバー会社一覧 - みどり会
^ 六大企業集団の無機能化 (PDF) - 同志社大学学術情報検索システム内のページ。筆者は経済学者の田中彰。
^ 大輪会(だいりんかい)とは - 泉佐野丘陵緑地公式サイト内のページ。
^ 井上孝成(2000)"エクシブ鳥羽"新建築(新建築社).75(4):188.
^ “就活生に強制わいせつ容疑、大林組社員を逮捕”. 日本経済新聞. (2019年2月21日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41545420R20C19A2CC0000/ 2019年2月21日閲覧。
^ “大林組社員、不起訴処分”. 朝日新聞デジタル. (2019年3月16日). https://www.asahi.com/articles/DA3S13935640.html?iref=pc_ss_date 2019年3月19日閲覧。
^ リニア入札不正の疑い 大林組役員ら聴取 東京地検 毎日新聞 2017年12月10日
^ “ゼネコン大手4社起訴 大林・清水の3人は見送り 東京地検特捜部”. 産経新聞. (2018年3月23日). http://www.sankei.com/smp/affairs/news/180323/afr1803230033-s1.html 2018年3月24日閲覧。
^ “リニア談合 大林組と清水建設に罰金 東京地裁「談合体質根深い」”. Reuters. (2018年10月22日). https://www.sankei.com/affairs/amp/181022/afr1810220011-a.html 2019年2月17日閲覧。
^ “大林組と清水建に営業停止処分 2月から120日間”. Reuters. (2019年1月18日). https://jp.reuters.com/article/obayashi-business-suspension-idJPKCN1PC0GZ 2019年1月29日閲覧。
^ “社長の「暴排」に反発、見せしめ目的で銃撃か 容疑の工藤会系組幹部ら”. 西日本新聞 (2018年11月14日). 2018年11月14日閲覧。
^ “福岡繁華街銃撃、工藤会系組幹部ら4人逮捕 暴力団排除に反発、ゼネコン標的か”. 産経新聞 (2018年6月29日). 2018年11月14日閲覧。
関連項目
- 日本の企業一覧 (建設)
ミレニアムタワー - 高さ800mの超高層ビルコンセプトモデル。当社が1990年に公表、設計はノーマン・フォスターと共同。
エアロポリス2001 - 高さ2001mのハイパービルディング構想。当社によって1989年に公表された。
MBSメディアホールディングス (毎日放送) - 2017年5月現在、当社が大株主となっている。大阪大林ビルディング屋上に現在もお天気カメラを設置している。
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS - 当社の株を保有。
大仙陵古墳 - 建造時の必要労働力の推定を当社が算定している。
外部リンク
- 株式会社大林組
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