解脱
仏教用語 解脱 | |
---|---|
英語 | Deliverance, emancipation, liberation, release |
パーリ語 | vimutti |
サンスクリット語 | मोक्ष (mokṣa) |
日本語 | 解脱 |
解脱(げだつ、梵: vimokṣa[1]、vimukti[2]、mukti[1]、mokṣa[1]、巴: vimutti[1]、mokkha[3]、vimokha, vimokkha[4])とは、
仏教においては、煩悩に縛られていることから解放され、迷いの世界、輪廻などの苦[1][5]を脱して自由の境地に到達すること[2][6]。悟ること[6]。本記事で詳述。
ジャイナ教においてはモークシャといい、魂という存在にとって至福の状態である。解脱 (ジャイナ教)を参照。
もともとは紀元前7世紀前後の古ウパニシャッドで説かれたもので、インド哲学一般に継承されている観念である[6]。解脱はインドにおいて宗教の最高目標とされてきた[6]。
解脱を果たしたものを解脱者(梵: vimukta, 巴: vimutta)と呼ぶことがある[7]。
目次
1 原語
2 仏教において
2.1 分類
3 脚注
3.1 注釈
3.2 出典
4 参考文献
5 関連項目
原語
「解脱」は、梵: vimokṣaや梵: vimuktiの漢訳である[2][6]。 vimokṣa は毘木叉、毘目叉と音写し、 vimukti は毘木底と音写する[2]。
仏教において
釈迦は菩提樹で成道し、輪廻からの解放を達成したとされる。
(パーリ語)[8]
akuppā me vimutti. Ayamantimā jāti. Natthidāni punabbhavo’ti.
(日本語;参考現代語)
わが解脱は達成された。これが最後の生まれであり、もはや二度と生まれ変わることはない。
— 聖求経
仏教における解脱は、本来は涅槃と共に仏教の実践道の究極の境地を表す言葉であったが、後に様々に分類して用いられるようになった[2]。
分類
この節の加筆が望まれています。 |
仏教における解脱には、次のような分類がある[2]。
有為解脱と無為解脱- 性浄解脱と障尽解脱
- 心解脱と慧解脱
- 慧解脱と倶解脱
- 時解脱と不時解脱
脚注
注釈
出典
- ^ abcde「解脱」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)
- ^ abcdef総合仏教大辞典 1988, pp. 324-325.
^ 水野弘元『増補改訂パーリ語辞典』春秋社、2013年3月、増補改訂版第4刷、p.262
^ 水野弘元『増補改訂パーリ語辞典』春秋社、2013年3月、増補改訂版第4刷、p.298
^ 「解脱」 - 世界大百科事典 第2版
- ^ abcde“解脱(げだつ)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年11月20日閲覧。
^ 「vimutta: a. [vimuñcati の pp., Sk. vimukta] 解脱した, 解脱者. -atta 自ら解脱した. -citta 解脱心」水野弘元『増補改訂パーリ語辞典』春秋社、2013年3月、増補改訂版第4刷、p.298
^ パーリ仏典, Sri Lanka Tripitaka Project 26 Ariyapariyesana Sutta
参考文献
- 総合仏教大辞典編集委員会(編) 『総合仏教大辞典』上巻、法蔵館、1988年1月。
関連項目
- 悟り
- 菩提
- 正覚
- 涅槃
- 輪廻
- 業
- デタッチメント
|
|