ペンタン
ペンタン | |
---|---|
一般情報 | |
IUPAC名 | Pentane |
分子式 | C5H12 |
示性式 | CH3(CH2)3CH3 |
分子量 | 72.15 g/mol |
組成式 | C5H12 |
形状 | 無色の液体 |
CAS登録番号 | 109-66-0 |
SMILES | CCCCC |
性質 | |
密度と相 | 0.62638(20℃) g/cm3, 液体 |
融点 | −131 °C |
沸点 | 36.07 °C |
屈折率 | 1.35768 (20 ℃) |
ペンタン(pentane)は、直鎖状のアルカンである。
目次
1 化学的性質
2 利用
2.1 熱媒体
2.2 有機溶媒
3 構造異性体
4 外部リンク
化学的性質
常温・常圧では無色の液体で、芳香を有する。天然ガスや石油エーテル、ガソリン等に含まれている。ペンタンには分枝した構造異性体が2つ(イソペンタンとネオペンタン)あり、これらと区別する場合はn-ペンタン(ノルマルペンタン)と呼ぶ。構造異性体を含めた総称としてペンタンと呼ぶ場合もあるが、IUPAC命名法でペンタンといえば直鎖状のn-ペンタンのことである。
揮発性が高く引火しやすい(引火点-49℃)。日本では消防法に定める第4類危険物の特殊引火物に該当する。
利用
発泡スチロール製造に際して発泡剤として利用される。
熱媒体
安価で比較的安全な低沸点流体として、地熱発電の一種であるバイナリー発電に於いてタービンを回すための媒体として用いられることがある。
九州電力八丁原発電所には日本国内初のバイナリー発電施設があり、2006年からペンタンを利用したバイナリー発電を行っている。
有機溶媒
室温で液体のアルカンの中では最も揮発性が高いことから、実験室では蒸発させやすい溶媒として良く利用される。ペンタンはたいていの非極性溶媒(有機塩素化合物、芳香族、エーテルなど)と自由に混和する。しかし非極性で官能基がないことから、非極性でアルキル鎖に富んだ化合物しか溶かせない。液相クロマトグラフィーの溶媒としてもよく使われている。
構造異性体
イソペンタン(2-メチルブタン)
ネオペンタン(2,2-ジメチルプロパン)
外部リンク
国際化学物質安全性カード n-ペンタン 日本語版 - 国立医薬品食品衛生研究所 (英語版)
モデルMSDS n-ペンタン(中央労働災害防止協会)
C4: ブタン | 直鎖アルカン | C6: ヘキサン |